歯みがきをサボるとどうなる?(高齢者編)

皆さんこんにちは 香川県丸亀市にある大西歯科医院です。

前回は「最近は歯を残す技術が進歩している」とお伝えしましたが、だからといってメンテナンスをサボるといつかは歯を失うことになってしまいます。その具体例として、今回高齢者に多い「根面う蝕」のお話をします。

年齢を重ねると、お口の中にも少しずつ変化が現れます。

「歯が長く見える」「冷たいものがしみる」「歯ぐきの色が薄くなった気がする」──そんな違和感を感じたことはありませんか?

実はそれ、歯ぐきが下がっているサインかもしれません。

歯ぐきが下がると見た目だけでなく、知覚過敏や虫歯のリスクが高まるなど、健康面にも影響します。今回は、歯ぐきが下がる原因やその対策、そして高齢者の方が気をつけたいお口のケアポイントがあります。

根面う蝕とは?

根面う蝕は、歯の根っこ(側面)にできる虫歯です。噛み合わせの部分にできる一般的な

虫歯とは、できる場所が違うんですね。通常歯の表面は、エナメル質という固い鎧で守られています。

ところが、人は年齢を重ねると歯茎が下がってきます。それにより、今まで歯茎で覆われていた歯の根っこが露出してきます。この部分は少し黄色みがかった色で、エナメル質に覆われていません。

そのため虫歯になりやすく、通常よりも進行が早いです。さらに歯の側面なので神経までの層も薄く、破折もしやすいです。しかも治療が難しいやっかいな虫歯です。この根面う蝕は、75歳以上の6割が発症しているといわれています。

余談ですが、歯周病も60歳以上で7割が発症しているといわれる深刻な病気です。これ

もメンテナンスをサボっていると歯はグラグラになり、いずれ抜けてしまいます。共通しているのは歯茎の際という点ですね。

歯ぐきが下がる原因とその対策

歯ぐきが下がる原因には、主に加齢・歯周病・強すぎるブラッシングがあります。

加齢による変化は自然なことですが、歯周病が進むと歯を支える骨が溶け、歯ぐきが大きく下がることがあります。

また、毎日の歯みがきで力を入れすぎると、歯ぐきを傷つけてしまうことも。

対策としては、やわらかめの歯ブラシで軽い力・小刻みなストロークで磨くことが大切です。

さらに、フッ素配合の歯みがき剤を使えば、露出した歯の根元を虫歯から守る効果も期待できます。

高齢者の口腔ケアで気をつけたいポイント

加齢に伴い、手先が動かしづらくなったり、入れ歯を使用している方も多くなります。

そうした方には、タフトブラシ(部分用ブラシ)がおすすめです。

毛先が小さく、歯と歯の間や入れ歯の金具のまわりなど、普通の歯ブラシでは届きにくい部分をしっかり磨けます。

また、「デンタルフロス」や「洗口液」を取り入れると、より清潔なお口を保てます。

口の乾燥(ドライマウス)にも注意が必要です。こまめな水分補給や保湿ジェルの使用で、唾液の働きを補いましょう。

根面う蝕を防ぐ生活習慣

歯ぐきが下がることで露出した歯の根元(根面)は、エナメル質より柔らかく虫歯になりやすい部分です。
唾液量が減ると虫歯を防ぐ力も弱まり、根面う蝕(歯の根元の虫歯)が進行しやすくなります。
予防のためには、

  • よく噛むことで唾液の分泌を促す
  • キシリトール入りガムやフッ素洗口液を取り入れる
  • 間食の回数を控える
    といった生活習慣の見直しが効果的です。

 さらに、定期的な歯科検診とプロフェッショナルケアで、見えない汚れや初期虫歯を早期発見することができます。

まとめ

歯ぐきが下がるのは自然な加齢変化のひとつですが、適切なケアで進行を防ぐことができます。 「歯がしみる」「歯ぐきが下がってきた気がする」と感じたら、早めの受診がおすすめです。

大西歯科医院では、お一人おひとりの状態に合わせたホームケア方法や予防プランを丁寧にご提案しています。生涯、自分の歯でおいしく食事を楽しむために、一緒にお口の健康を守っていきましょう。